ただ、言わないだけで。
去年、お子さんが生れた知人と、久しぶりに話す機会があって、同じアラフォーのご主人と話してるうちに、「うち不妊治療してたから」という話になってビックリでした。今だから話せる、ということなんだろうなぁと。
私たちもそうでしたが、みんな、ただ言わないだけで、実際赤ちゃんを望んで治療してる人はたくさんいるんだと思いました。身近にも。
夫に話すと、ただひと言「羨ましいね」と、返事が返ってきました。治療中や、治療休止中は、そんなこと絶対言わない人だったのに、治療をやめる話をし出してから、素直に自分の気持ちを言ってくれるようになりました。
きっと、強がってただけなんだろうね。そしてたぶん、私を励ますためだったんだろう。夫もようやく、自分たちには子供をつくる望みがなくなったということを、きちんと理解して受け入れはじめてるように感じます。
私はその時期がずいぶん前に訪れていたので、夫のひと言にどんなに切実な思いが詰まってるか、痛いほどわかります。夫にも、時間をかけて気持ちを整理していってもらいたいし、私も傍で一緒に理解してあげたいです。
登録前研修申込み
里親登録に向けた登録前研修の申込み用紙をFAXしました。登録に向けて、わずかな前進です。
もちろん、登録前に同居両親と最終の話し合いをしました。それぞれの立場で感じる不安はある。私たち家族にとって、本当に大切な時間になったと思います。
でも、今回は前回と違って、両親からの話は最初から前向き。私たち夫婦への意思確認でした。
- 何があってもどんなことがあっても、その子の人生を背負っていく覚悟が本当にあるか。
- こどもを迎えたら、私たち夫婦の今の生活を改善できるか。
- こどもの年齢によっては、私の仕事をセーブまたは辞められるか。
私たち夫婦は今、同居とはいえ二人の生活を謳歌しすぎてて、両親からすれば、不規則な私たちの生活や忙しすぎる仕事を調整できるのか心配だったんだんでしょう。
夫婦二人でフットワークが軽いからこそ、いろいろ予定入れたり仕事入れたり、忙しくしていたこともあるので、もちろん、こどもを迎えることになれば全面的に変える覚悟でいます。その分、夫にますます頑張ってもらわないといけませんが、もし私たちにこどもが出来てたとしても同じことですよね。
義父は昔も今も亭主関白。嫁は家庭を守り、夫は稼いでくるという考えを貫いてるひと。こどもは、母親と接する時間が多い方がいいと信じてる。
さらに嬉しかったのが、私たち夫婦がこどもを迎えたら、家族みんなで育てよう、精一杯協力する、と言ってくれたことです。私にとって、一緒に住んでる家族はみんな、血のつながりはないけど、家族の絆は深くなった、と思う。
来月からの研修4日間を受講して、来年には審査に通り、無事登録へと運びますように。そして、いつか我が家にこどもを迎え、家族5人で楽しく暮らせますように。
嬉しい知らせ
養子・里子を迎えることについて、夫の弟の同意が得られたました。直感で「いいんじゃない。」と思ってくれたそう。本当に嬉しい知らせでした。
両親とは、今週もう一度話しする予定です。研修の申込期限が金曜なので、ここでダメって言われたら私たちはどうしたらいいんだろう?とは思いますが、信じるしかない。
きっと同居だから不安なんだと思う。それにそもそも、息子が言い出したことじゃないから。これに尽きるんじゃないかな、と思います。
私から話を持ちかけなければ、夫は100%養子や里子という選択肢はなかった。だから自分たちの息子が嫁に気を使って養子を迎えようとしてるのではないか、と思われても仕方ない。
逆に、私の両親は全面的に応援してくれてる。そう思うと、息子・娘を大事に思う親の気持ちなんだろうな、と思います。
はたして。
もう二度としたくないこと
二度と同じ後悔はしたくない、と強く誓う自分がいます。
若い頃は、こどもを作ることを後回しに考えてました。今やりたいことがいっぱいある。経済力もまだまだ不安定な今こどもができても困る。ぐらいのもんでした。
きっとあのころは「不安」だったんだと思います。未知なる不安(子育て)や、自由な時間とお金を奪われるであろう不安。今思えば、周りが言ってくれていた「なんとかなる」なんでしょうが、私たちは後回しにしてしまったのです。
治療するようになって、その頃のころの自分を後悔するようになりました。だからこそ、養子を迎えることについて他人にどう言われようと、ブレずに自分たちの信じる人生を歩みたいと思います。
経験のないことは不安はつきもの。でも、それで諦めるなんてもったいない。きっとそれ以上に楽しいことはたくさんあるはずです。今の私たちに「不安だから諦める」という選択はないんです。
夫婦って、血の繋がりはないのに、この世の中で一番信頼できる人になってるからすごい。この人に出会って本当によかった。